Social Impact Act

2017年1月14日

社会変革のための『社会的インパクトとは何か?』

最終更新: 2020年10月16日

社会的インパクトとは何か?

〜社会変革のための投資・評価・戦略ガイド〜

今回は、『社会的インパクトとは何か?〜社会変革のための投資・評価・戦略ガイド〜』という書籍の内容を紹介します。

本書では、アウトプットとインパクトの違いや、評価手法などについても包括的に論じられています。

社会的インパクトに関わる方や、ESG投資、CSR(CSV)に関連する方などは、実際に手にとってみてはいかがでしょうか?

社会的インパクトとは何か――社会変革のための投資・評価・事業戦略ガイド

社会的インパクト創造サイクルとは

書籍の中で、インパクトを生み出すための計画立案と実行、また負の影響を極力限定する方法論として「社会的インパクト創造サイクル」を提唱しています。

「社会的インパクト創造サイクル」は以下の質問に対してどのように答えていくのかに集約されています。

①何を投資するか?

時間、資産、人脈、評判等々

②どの問題に取り組むのか?

問題解決には、イノベーション、サービス提供、能力開発、研究、アドボカシー、インフラ構築の6つの解決策があります

③どのような手順を踏むのか?

社会的インパクトを生み出す第一歩は、組織の社会的ミッションの明確化とし、その上で、社会的ミッションに最もあう筋道を「製品サービス」「業務運営」「投資」から選択し実行します。

④成功はどのように測定するのか?

「専門家の判断」:ディスカッション、専門家による分析等

「定性的調査」:インタビュー調査、現場視察等

「定量化」:直接測定、コスト分析等

「貨幣化」:費用対効果分析、SROI等

⑤インパクトを大きくするにはどうすればいいのか?

イノベーション、スケーリング、レバレッジ等

また、昨今にわかに注目を集めている社会的投資を実施する投資家は、どのような動機で投資を行っているのかについて、以下の4点に集約できるのではないかとまとめています。

・アイデンティティのリターン:満足感や評判等

・プロセスのリターン:知識や経験、人脈等

・金銭的リターン:利益等

・社会的インパクト:社会的、環境的等

セオリーオブチェンジ(社会変革理論)とは

セオリーオブチェンジ(社会変革理論)とは、最終目標に向けてどんな介入が必要かを計画するために使われるフレームワークです。

セオリーオブチェンジは以下の手順を踏みます。

①インパクトゴールを決定:どのような変化を生み出したいのか?

②理論構築:目標達成のために何をするのか?

基本ロジックモデル:

インプット(投入)→アクティビティ(活動)→アウトプット(結果)→アウトカム(成果)→インパクト(社会的変化)

③ロジック検証:その行動が目標達成につながるのか?

今回は、『社会的インパクトとは何か?〜社会変革のための投資・評価・戦略ガイド〜』という書籍の内容を抜粋して紹介しました。

書籍の中には、社会的インパクト創造サイクルや、セオリーオブチェンジ(社会変革理論)以外にも、様々な観点で社会変革のための社会的インパクト投資や戦略について紹介されている良書です。是非、手にとってみてください。

引き続き、社会的インパクトを意図した活動や、企業の取り組みを紹介していきます。

原作者のProf. Marc Epstein氏です。「Impact Assessment Presentation」

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