Social Impact Act

2021年8月1日

シナリオプランニングとTCFD対応について

昨今、金融領域からの要請もうけ、事業会社のTCFD対応がホットです。
 

 
その中で一つ検討の俎上に上がるのがシナリオプランニングと呼ばれるものがあります。
 

 
シナリオプランニングとは、なんでしょうか?
 

 
軍事の世界でも活用されている手法ですが、予測困難な世界でありながらも、予め、変化を想像しておくことで、いざという時に対応がスピーディーにそして、柔軟に実施できるのではないか?ということを意図のもと実施されるものです。
 

 
一言でいうのであれば、「不確実性を前提とした未来シミュレーション」とでもいえるかもしれません。
 

 


 

 
こんなシナリオプランニングの特徴をいくつか紹介していければと考えています。
 

 
・まず、シナリオというと、「計画」を想定されるかもしれませんが、「行動」を支援するためのものです。つまり、必ず起こることを予測するのではなく、起こるか分からない未来を複数描き、それに備える方法論です。
 

 
・未来を考える際に、現在の延長線上ではなく、半ば妄想しならが、シナリオを描かないと、中長期計画とあまり変わらなくなってしまう意味も
 

 
・未来を動かすドライビングフォースの選定でよくあるのは、5Forces やPEST(政治・経済・社会・技術)などが活用される
 

 
・TCFDに寄せる議論をするのであれば、2℃シナリオや4℃シナリオのそれぞれで、どのような、経営重要変数に影響を与えるのか?というシナリオと、行動の記載が求められることとなります
 

 

 
ただ、TCFDにおけるシナリオプランニングについて、TCFDのためのものになってしまうと、正直本質的なのか?という疑問もわいてきます
 

 
本質的には、変化の激しい時代において、変化を予測するのではなく、想定し、どのような世界が訪れた際も、柔軟な組織運営をいかに完備するかが、重要になってくるものと思います。