Social Impact Act

2020年10月10日

出来ることから始めるが正しいアプローチなのか?というお話し 経営戦略×*社会的インパクト

SIAの今井です

昨今、SDGsやESGなどの動向を受ける形で、経営戦略に非財務的な取り組み、

別の言い方をすると、社会的な取り組みを組み入れていきたいというご要望を受けることが増えています。

また、経営戦略とは別建てで、社会的な取り組みを開始していきたいというお話もよく耳にします。

(今回のテーマではないので、さらっと言ってしまうと、私個人的には、経営戦略と紐づかない取り組みは本質的にどうなのか?と考えている派閥ですが)

とはいうものの、理想論を掲げたいのならば、学者でも学生でも出来るわけで、実際の実務や経営という文脈でいうと、理想と現実のはざまで意思決定をしていく必要があります。

そうした中で、例えば、今まで非財務的な活動の取り組みが、企業として、オーソナライズされていないなかで、まずは何から始めるべきか?という議論がよくあります。

答えを期待されているのであれば、恐縮ですが、まず、企業の状況やリソースによって千差万別です。

「まずは〇〇すべき」と言い切ってしまうのは、こうした記事的には気持ちいいかもしれませんが、もしも、そうしたアドバイスをしてくる人がいたら、大丈夫かな?と思って貰った方がいいと思います。

あたり前ですが、三菱商事さんがトヨタさんがやるべきことと、中小企業がやるべきことは違うわけですし、議論の前提がそもそも違います。

とはいうものの、大きく分けるとすると(色々な分け方もありますが)、例えば、時間軸で考えると、その軸上はMECEになります。

まずは、現在軸を起点に考えるか、それとも将来軸をベースに考えるか、もしくはそれのミックスです。

現在軸を起点に考えるというのは、

「正直、将来のことなんて誰も分からないんだから、まず出来ることから始めたら?(優先順位とかも変わるよね)」

という進め方です。

■メリット

・まずは、始められやすい

・実績を積みながら進められる

など

■デメリット

・場当たり的

・結果良かったのかなどがおざなりになりがち

など

逆に、将来軸に考えるというのは、

「現在がどうかではなくて、どうなりたいかを考えて、それに必要なアクションに落とし込んでいく」

■メリット

・活動の優先順位や他者への説明がしやすい

・フォーカスすべき社会課題の明確化

など

■デメリット

・検討リソース

・アクションまでに時間がかかる

など

「早く行きたければ一人で進め、遠くまで行きたければ皆で進め」という諺があるらしいですが、非財務的な社会的インパクトの領域においては、「正のインパクトを最大化して、負のインパクトを最小化」させることが求められます

そして、負のインパクトの最小が時系列的には、スピード感が求められることが多いです。

そういう意味では、例えば、負のインパクトの最小化は、現在視点から、正のインパクトの最大化は、将来視点からなど組合せることも可能です。

是非、みなさんの企業に当てはめて考えてみてはいかがでしょうか?

KI Strategyでは、経営戦略への非財務的な取り組みの統合などのご支援をしています。

お気軽にお問合せください。

また、そうした案件を推進していく、パートナー企業や個人の方も随時募集しています。

是非、お声がけください。