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新しい証券取引所〜ソーシャル株式市場とは?〜

最終更新: 2019年7月2日


『ソーシャル・ビジネス革命』ムハマド・ユヌス著

マイクロファイナンスを初めとして、マイクロファイナンスの世界で最も有名なのが、ノーベル経済学者のムハマド・ユヌス氏でしょう。

ユヌス市の2010年の著書『ソーシャル・ビジネス革命』の中でも、「ソーシャル株式市場(Social Stock Market)」の構想を掲げています。

ムハマド・ユヌス氏が提唱する「社会的株式市場」とは

ユヌス氏は、ソーシャル株式市場が形成されることで、ソーシャルビジネス向けの投資ファンド、投資管理会社、情報発信や分析に特化したメディアなどがより生み出されてくると主張しています。

また、ユヌス氏が提唱する、ソーシャル株式市場で取引される株式は「償還済み株式」「未償還済み株式」としています。

また、ソーシャルビジネスでは、株主は個人的利益を上げるべきではないという観点から、株式の売却によって投資元本を超える利益は、別のソーシャルビジネスに投資するか、ソーシャルビジネスファンドに投資するか、ソーシャルビジネスの債権を買わなくてはいけないという「制約」をつけるべきとしています。

上場企業としては、資金調達の他に、広告効果としてもインセンティブが働くとしています。

投資元本を超える利益分のソーシャルビジネスへの再投資の「制約」については、何点か疑問もあります。

・そもそも、社会的投資については、「経済的な利益」「社会的な利益」の両方を目的としていると捉えた場合、経済的な利益が出てはいけないとする必要はないのではないかという点

・また、ソーシャル株式市場に投資されたお金には色はないので、仮に、A株で利益が出て、B株等の別エクイティーへの再投資が必須とされていたとしても、流動性が高ければ、その場で売却すれば、結果、個人的利益になるという、設計上の難点があるという点

イギリスで実際に、始まっているSocial Stock Exchangeと、ユヌス氏が提唱する、社会的株式市場には違いがありますが、今までになかった形の株式市場の動向については引き続き注目していきます。

ソーシャルビジネス特化型のファンドの運営方法

ユヌス氏は、ソーシャルビジネスの成長を支えるために、ソーシャルビジネスに特化したファンドが設立されることが重要であると訴えています。

そのためには、ソーシャルビジネスへの投資を簡単に多角化できる手段を提供することが必要としています。

運営としては、ファンドから資金を受け取る会社に、年間管理手数料(1%程度)を課すというモデルが効果的としています。(その際、損益分岐点に達するまでは、手数料の支払いを免除するなどの考慮が必要)

ダノン・コミュニティズ・ファンドなどは、(クレディアグリコルが引き受けて管理)などは、たちまち人気を博した商品となりました。

今回は、新しい株式市場の形の、Social Stock Exchangeについて紹介しました。引き続き世界の社会的インパクトに関連した活動を行う企業とその取組を紹介していきます。


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