Social Impact Act

2018年10月26日

BHAG (Big Hairy Audacious Goals)巨大で大胆かつ困難な目標とSDGs〜ビジョナリーカンパニー〜

最終更新: 2020年10月16日

SDGsとBHAGビジョナリーカンパニー

SIAの今井です。

もともと、本の虫な私なのですが、機会があって改めて、『ビジョナリーカンパニー』を読みました。

大ベストセラーですし、個人的にも大好きな本の一つです。

その中でもSIAの活動や、関係する方の興味にも近しそうな、トピックを三つほど紹介したいと思います。

ANDの才能

書籍の中で、ビジョナリーカンパニーと定義された企業の多くが、ANDの才能をもつという特徴があると分析をしています。

ANDの才能というのは、ORの抑圧の逆を意味するのですが、例えば

・経済的利益と社会的利益

・短期的な視点と長期的な視点

・先見的で未来思考と日常業務での基本の徹底 などなど

経済的な利益をあげている企業は沢山ありますが、エクセレントカンパニーは、例えば、経済的な利益か?社会的な利益か?という二項対立ではなく、その両方を両立させる、「ANDの才能」を持っていると分析しています。

ある側面では、マイケルポーター流にいうと、CSVということになるのかもしれません。

仕事柄、様々な企業の経営者や企業の方とお話しさせて頂く機会がありますが、確かに、「いい企業」というよりは「エクセレントカンパニー」と感じる企業は、「ANDの才能」を持っているというのは経験としても頷けるような気がします。

確かに、物事が複雑になればなるほど、また両立する観点が混ざるほど、経営は難しくなるのでしょうが、そういう難しいが両立させることが共に重要な課題や問題を解けるからこそ、他社に比べ、社会課題の解決力や、中長期的な競争優位が実現するのかもしれません。

BHAG (Big Hairy Audacious Goals)

BHAG (Big Hairy Audacious Goals)巨大で大胆かつ困難な目標というのは、ボーイングのB-17やディズニーのディズニーランド建設などです。

ビジョナリーカンパニーは進化を促す強力な仕組みの一つとして、時として大胆な目標を掲げているということです。

本来は、内的に適切なBHAGを設定できる仕組みが求められるということですが、外的な要因などから、例えば、SDGsなどの目標への挑戦も、使い方によってはBHAGの一種とすることもできます。

ダイバーシティー

最後に、ダイバーシティー論者の方は反論があるかと思いますが、『ビジョナリーカンパニー』の数百・数千の企業分析によると、ビジョナリーカンパニーの特徴としては、「カルトのような文化」を持っており、「同質性を追求する」としています。

本書が書かれてから、時代もたっているので、全てが適用できる内容かは再分析が求められますが、昨今の、ダイバーシティー論とは、ある意味では真逆のことを示唆しているようにも読み取れます。

いずれにせよ、企業経営や組織運営などをされている方は、おすすめの本かと思います。

関心をお持ちの方は、手に取られてみてはいかがでしょうか?

#企業経営 #SDGs #コンサル #新規事業 #持続可能な開発目標