世銀エコノミストが提唱する新構造主義経済学における、途上国が後発国のメリットを発揮して成長するための具体的なステップを紹介します。企業の視点からは、途上国に対して、どのような分野に国際機関から投資が行われそうか?という予測などに役立ちます。
貧困なき世界の経済学的な解は?
2030年を目標に掲げた、グローバルアジェンダである、持続的な開発目標(SDGs)の第一の目標が「あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ」というものです。
その為には、様々な視点からの、様々なアクションが必要であることは間違いありません。
SIAでは具体的な取り組みや事例を紹介してきましたが、今回は、世銀のチーフエコノミストのマクロ経済学的な観点からの提唱について紹介します。
世銀のチーフエコノミストの提唱する新構造主義経済学の前に、大学等で経済学を専攻の人は一番初めに何を習うのでしょうか?恐らく、アダムスミスの国富論で記された、いわゆる「神の見えざる手」:需要と供給について学習することになるのではないかと思います。
モノやサービスの値段や数量は需要と供給から決定されるという基礎理論です。
研究の対象から、ミクロ経済学やマクロ経済学、また、需要と供給(余剰分析)などの分析などがそもそも適切か?などの観点からの、厚生経済学などに分岐します。
SIAで度々紹介している、「神の見えざる手」の対比としての「神の見えざる心」などとも呼ばれる、ソーシャルファイナンスやインパクト投資などは、どちらかというと、厚生経済学などと親和性が高いのではないかと思います(ここは議論がありそうですが)。
今回紹介する、「貧困なき世界」は、マクロ経済の特に途上国の経済発展などにフォーカスを当てた、開発経済学において、世銀のチーフエコノミストが自身の経験からどうすれば、途上国が発展できるのできるのということを紹介したものです。
興味をお持ちのかたはぜひ、原文に当たって見てください。
貧困なき世界への具体的な政策提言
〜新構造主義経済学〜
途上国が後発国のメリットを発揮して成長するための具体的なステップ
ステップ1 ダイナミックに発展している国で要素賦存構造が似ていて、所得水準が100%高いか20年前に所得水準が同じ国を見つける。そして過去20年間成長している貿易部門を見つける。
ステップ2 もし国内にこのような産業があり、すべての国内企業も存在している場合、技術の高度化や新規参入の障害となっている要因を排除しなくてはならない。
ステップ3 もし国内にこのような産業がないときは、「ステップ1」の国から海外直接投資を誘致し、政府が企業を後押しする。
ステップ4 ステップ1で特定された産業に加えて、みんなkん企業が自分で新しい産業を興す場合もあるため、政府はそれに注目し、新産業における民間企業のイノベーションを支援する。
ステップ5 インフラが未整備でビジネス環境が悪い国では、経済特区や工業団地などを作って、国内企業や外国企業の参入を促し、産業クラスターを形成する。
ステップ6 状きで特定したパイオニア企業に対して、政府は一定期間の税制優遇、資金提供、外資へのアクセスなどを支援すべきであ。
「貧困なき世界」より引用
という結論を提唱しています。
実際にこのステップほど単純化できるのか?などは議論があるところかと思います。
ただし、企業の視点からすると、特定の国に対して、どのような分野に国際機関からの投資が行われそうか?という予測などに役立つかもしれません。
開発経済などのトピックについても、SIAでは紹介していきます。
参考図書
「貧困なき世界」
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