昨今、CDPというキーワードを気候変動領域でよく見聞きするようになりました。 今回は、そんなCDPの概要についてご紹介します。 まず、CDPとは、2000年に英国で設立された国際的な環境非営利団体です。 CDPは「人々と地球 にとって、健全で豊かな経済を保つ」ことを目的に活動していおり、その為に、投資家、企業、自治体に対して環境インパクトに関する情報開示を求めている団体です。 大企業の多くでは、CDPから質問票などが届いている方も多いのではないでしょうか? CDPに署名する投資家機関は、約600、投資運用総額100兆米ドルを超えていることもあり、ESG関連の情報開示の一環としても、回答する企業が増えています。 CDPの質問票は大きく3つのカテゴリーに分かれています。 「気候変動」「水セキュリティー」「フォレスト」です。
それぞれのカテゴリーへの回答状況から、D-~Aまでの評価が付く形となります。
初めて回答する企業や年間売上が 約250億円より小さい企業は 「簡易版」の質問書への回答要請を受けることもありますが、大半は、「完全版」の質問書への回答要請を受けることになります。
例えば、気候変動についてのカテゴリーのスコアについては、以下のような意味を持ちます。
また、質問の全体像は下記のようになっています。 C0 基本情報 企業概要,報告年,バウンダリ設定
C1 ガバナンス 気候関連課題の社内での扱い、体制
C2 リスク・機会 自社にとってのリスク・機会の詳細
C3 事業戦略 事業戦略・財務計画への反映,シナリオ分析・低炭素移行計画について
C4 目標と実績 削減目標や削減活動による削減実績
C5 排出量算定方法 温室効果ガスの算定方法 (C6, C7回答の基準)
C6 GHG排出量 スコープ1, 2, 3の排出量
C7 排出量詳細 C6回答の国・ガス種・部門・拠点別等による分類
C8 エネルギー エネルギー消費,低炭素エネ消費量の報告
C9 追加指標 部門別に生産量や関連指標の報告
C10 第三者検証 スコープ1, 2, 3(等)の第三者検証
C11 カーボンプライシング 炭素税・排出量規制,内部的カーボンプライシング
C12 エンゲージメント サプライヤー,顧客,その他への気候関連のエンゲージメント活動 また、回答にあたっては、学習資料や質問などもCDPから実施することが可能ですので、関係する方は是非チェックしてみてください。 CDPホームページ:https://japan.cdp.net/
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