Social Impact Act

2017年6月18日

SDGsに関する中間管理職の役割と課題〜欧州でのアンケート調査を元に〜

最終更新: 2020年10月16日

CSRヨーロッパが、企業におけるSDGsの活用や取り組みに関する調査報告書「The Sustainable Development Goals(SDGs): The Value for Europe」を発表しました。

欧州では、例えばドイツが、ドイツ独自のSDGsの成果達成に関する指標の開発を推進する動きや、フランスでは、いわゆるCSRを越えたSDGsの取り組みに対して補助金の導入なども検討しているようですが、今回のレポートは、欧州の企業責任者160人に対してSDGsに関するアンケート結果をまとめたものになっています。

アンケートで、SDGsの理解は、企業の経営層やサステナビリティ部門のみで、中間管理職の間でSDGsの認識がまだまだ低いことを指摘しています。

日本において、このような統合的な調査レポートは少ないですが、恐らく、構造的には似たようた結果になるのではないかと思料します。

そもそも、「SDGs」と「CSR(企業の社会的責任)」というものについて考えると、SDGsは、まさに企業の「責任」や「ルール」が示されたものではなく、2030年の「目標ベース」のガバナンスモデルです。

FSCなどの国際認証や京都議定書などのようないわゆる、「ルールベース」の目標と、CSR(企業の社会的責任)などの親和性はわかりますが、SDGsは、企業の「責任」としてではなく、事業や本業の機会やチャンスとして、推進していくという観点がより重要になってくるのではないかと思料します。

その中で、サステナビリティ部門やCSR部門だけでなく、如何に、事業本部やマルチステークホルダーとの連携が進むことが、SDGsに取り組む上で大きなポイントとなるのではないかということが、レポートからも見えてくるものになっています。

企業や団体のSDGsの活用については、別途、公開情報などのファクトベースで情報の整理などもを行なっています。

また、関連領域に関心をお持ちの方は是非、レポートにアクセスしてみてください。

引き続き、SDGsに関するトピックについても紹介していきます。

#SDGs #ESG #CSV #CSR