INSIGHTS· STRATEGY

コンサルと哲学について

コンサルの案件は近年「専門特化」と「超定性型案件」の二極化が進む。F・テイラーの科学的管理法から始まる定量型コンサルの系譜と、企業のあり方・存在意義を問う哲学的問いに踏み込む超定性型案件の台頭を、KI Strategy の実務視点で整理する。

コンサル×と哲学について
FIG. 01 / コンサル×と哲学についてPHOTOGRAPHY / ARCHIVE

以前の記事 「GX(グリーン・トランスフォーメーション)とは何か?」において、コンサルで支援するテーマにおいても、哲学的な問いが増えてきたような気がするという話をしました。

ということで、今回はコンサルと哲学について

少々コンサルの歴史的な話からさせてもらえると、近代コンサルの父と言えば、フレデリック・テイラーです。ハーバードから、目の病気で退学で、ポンプの見習い工からキャリアをスタートした方です。

テイラーの功績は科学的管理法

シャベルの大きさや、運ぶ重量、最適人員配置、給与インセンティブなどを科学的に分析した方です。ある意味こうした成果は、ある工場でしか適応できないというよりは、他の工場でも活用できることも多く、一気に広まりました。

タスク管理、マニュアル、段階的賃金制度や職能別組織などはテイラーの功績とも言えます。活用している企業が多いはずです。

タスク管理、マニュアルなどすら出来ていないのであれば、本屋などにいけばすぐ学べますし、そのノウハウなどはだいぶたまってきているかと思います。

でです。 では、昨今のコンサルは何をしているのかと。

繰り返しになりますが、ある業界の成功事例、他社展開みたいなのは、ある程度飽和です。そもそも、基本的にどの企業でも成果が出る手法というのは、コンサルだけが持っているということの方が少ないです。(トヨタさんの取り組みを日産さんがやればいいということではない)

そうすると、業界や分野などに専門特化し、そのクライアントに特化したカスタマイズサービスを提供していくことになります。

ここの需要は今もありますし、今後もなくならないでしょう。

従業員からするとコンサルなんて必要ないじゃん・・・ と思うかもしれませんが、経営者からすると、ある課題に対して、従業員のリソースで対応できるならいいですが、今後起こりうるすべての課題に対して専門家を予め確保することは不可能ですし、そのため人手が足りなかったり、新しい人を雇ったり教育させたりとなると大変なコストです。

雇った人はしっかり期待通り働いてくれるかも分かりませんし、思うように働いてくれなかったからといって辞めさせるのも大変です。また教育しても転職してしまうことを止めることは出来ません。

そこが、コンサルであれば、契約次第で、ダメなら一か月で契約終了でも全く問題ありません。むしろ、切られてしまったコンサル側が悪いで終わりでしょう。

そして、この「専門特化」というのともの以外にもいくつか方向があるわけですが、その一つが、「超定性型案件」と呼ばれるものです。

なぜ最初にテイラーの話題に触れたかというと、これは「超定量型案件」と言えますし、コンサルは定量的案件から成長してきた側面があります。

今でも、ビッグデータやAIなどに代表されるように、往々にしてどの案件でも突き詰めていくと定量的分析も求められます。

ただ、そうした定量的なものだけでなく、超定性型案件と呼ばれるものも増えてきているように感じます。

例えば、企業がどうあるべきか?なんのために存在しているのか?などは定量的な問題ではなく、どちらかというと哲学的な問いでしょう。

もしも、コンサルなどのキャリアを検討されている方は、自分は「科学的な方向」を極めたいのか、「哲学的方向」を深堀りたいのか、その「掛け合わせ」をしていきたいのか、などは考えてみてもいいかもしれません。

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