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執筆者の写真Social Impact Act

本質的な問いや挑戦的な問い、問いの科学とは?アートシンキングへの導入

更新日:2020年10月16日


問題設計と問いの重要性

“If I were given one hour to save the planet, I would spend 59 minutes defining the problem and one minute resolving it.”

「私は地球を救うために1時間の時間を与えられたとしたら、59 分を 問題の定義に使い、1分を解決策の策定に使うだろう」

これはアインシュタインが残したといわれる名言です。

問題解決以上に、問題設定が重要だということが伝えたかったのだと。

人間はだれしも幼い時には、「なんで?」「どうして?」というように、世の中についての疑問が湧き出てきます。

問題設計の重要性は認識していたとしても、それが大人になるにつれて(個人差はあるにしろ)、「そういうものだ」「こういうことだ」「常識的に」という形で、日常、あまり疑問すら感じず生きていくようになってしまうことが指摘されています。

もちろん、すべてのことに疑問を持ちながら生活していると、日常生活がままならないということもありますが、クリエイティブやイノベーションなどの文脈においても、意識的に「問い」の設計をアップデートするということに注目が集まっています。

そもそも問いとは?

問いには様々な種類があります。

そちらを整理するために今回は下記のフレームワークを活用したいと思います。

・本質的な問い( Essential Questions)

特にビジネス領域で最もよく使われる「問い」は本質的な問いです。

それは本質的な課題なのか?などなど

例えば、「樹から落ちたリンゴを見てなぜ物が落ちるか?」という現象からの素朴な問い(Phenomenon Questions)から、どうやら重力というものが原因らしい。

であるならば「重力とはなにか?」というように深ぼっていく問いのスタイルです。

トヨタなどでも「なぜ?」を5回繰り返すなどにも近しい部分もあります。

問題解決としてだけはなく、問題提起の手法としても活用が可能です。

・理想からの問い( Ideal Questions)と挑戦的な問い(Reality Questions)

また、現状からの不満や、理想への願望などから、イノベーションやクリエイティブが生まれてくるという側面もあるでしょう。

まず一つ目は、例えば、「どうして参政権は白人にしかないのだろう?」など現状からの不満から生まれる、変革を誘発する挑戦的な問いが、過去においても大きな社会変革を及ぼしてきました。

また、昨今注目されるSDGsなどのように、将来こうあるべきだとすると、そのためにはどうするべきか?という未来や理想からの逆算(バックキャスティング)なども注目されています。

・問いを触発する問い(Inspired Questions)

最後に紹介するのが問いを触発する問いです。

大前提として、今まで紹介した「素朴な問い」「本質的な問い」「挑戦的な問い」「理想からの問い」のどれかが素晴らしい問いということではなく、それはケースバイケースです。

ただ、それぞれの問いをアップデートしたり、問いが問いを誘発する問いということもあり得ます。

例えば、本質的な課題を洗い出そうとした際にも、一つの観点からの問いから導きだされた仮説と、違った角度からの問いにおいて導きだされた仮説が同じであれば、その仮説がより本質的な問いである可能性が高まったりするわけです。

そうした、他の問いを誘発しアップデートする問いが「問いを触発する問い(Inspired Questions)」です。

よい問いに出会うには?

ではよい問いに出会うためにはどうしたらよいのでしょうか?

その一つの方策として、異分野の人と会話するなどもありますが、古くから言われるのがアートなどに触れるなどもあります。

ソーシャルインパクトアクト(KI Strategy)では、企業内のクリエイティビティーやアーティストとのコラボの観点で、企業内アートコンソーシアムの事務局となっています。

そうした分野に関心をお持ちの経営者の方などもぜひ、お気軽にご連絡ください。

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