FIRST ACCESS
東アフリカでは、未だに、人口の大半が「正式」な金融サービスにアクセスできていないと言われています。
金融サービスへのアクセスがないことにより、貯蓄、借金返済、リスク管理、教育や医療など重要なサービスに対して投資することに限界が生じまてしまいます。
発展途上国の金融アクセス拡大についてはマイクロファイナンス機関が大きな役割を担っています。
ただし、資金提供者のマイクロファイナンス機関からすると、顧客の貸し倒れリスクなどを評価するために必要な正確な情報が、発展途上国では不足しています。
タンザニアや他の多くの発展途上国では、マイクロファイナンス機関の融資担当者が、足で顧客のリスクに関する情報を得ている場合が数多く、このことは、マイクロファイナンス機関の利率等が高くなる要因の一つとなっています。
First Accessは、携帯電話のレコードからソーシャル、財務、人口統計および地理的データを入手し、借り手の信用リスクを予測し、貧困層への貸付リスクを可視化する試みを行っています。
First Accessは、独自のアルゴリズムとデータ分析を使用して、リスクモデリング、与信スコアリング、ポートフォリオ分析などを提供することで、小規模融資の評価と、サービスに関わるコストを削減しながら、マイクロファイナンス機関の融資意思決定の効率化を目指しています。
First Accessはローンポートフォリオの質を向上させ、マイクロファイナンス機関の損失率を5%近く削減を可能にしていると報告しています。
First Accessは、マイクロファイナンス機関のコスト削減を促すことで、金利を低下させ、タンザニアの最貧層へより大きな資金アクセスを可能とすることを目指しています。
今回は、マイクロファイナンス機関の業務を効率化することで、発展途上国の金融アクセスの向上を目指すタンザニアの社会的企業のFirst Accessを紹介しました。
First Accessは世界の社会的インパクト投資機関からも投資を受けています。興味をもたれた方は、First Accessのホームページを覗いてみてはいかがでしょうか?
引き続き世界の社会的インパクトに関連した活動を行う企業とその取組を紹介していきます。
参考URL
・http://www.firstaccessmarket.com/