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執筆者の写真Social Impact Act

GRIPSフォーラム『アフリカ市場に挑む日本企業』

更新日:2019年7月3日


アフリカ市場に挑む日本企業

今回は、2016.12.12 16:40~18:10に、政策研究大学院大学 1階 想海樓ホールで開催された、『アフリカ市場に挑む日本企業』について内容を抜粋して紹介します。

講演者: 加瀬 豊氏

1970年 4月 東京大学経済学部 卒業

    5月 日商岩井株式会社 入社

2004年 4月 ニチメン株式会社と日商岩井株式会社合併により双日株式会社に

      商号変更

2007年 4月 双日株式会社 代表取締役社長

2012年 4月 代表取締役会長(現)

2012年 6月 経団連サブサハラ地域委員会委員長(現)

アフリカ市場をどう見るか

講演者の加瀬氏は、46年間商社マンとして、活躍しており、2012年より経団連サブサハラ地域委員長を務められています。

加瀬氏は、21世紀は世界経済において、アジア、アフリカ、アメリカの三つの巨大市場「トリプルA」が重要な時代であると認識しています。

その中で、現在はアジアの時代、そして21世紀後半には、人口が20億人~40億人と増加していくアフリカ巨大消費市場が誕生します。

一方で、トランプ新大統領を選出したアメリカですが、21世紀を通して世界経済の牽引役を続けていくと考えています。

それは、アメリカが今だに、イノベーション力の源泉として機能していくと実感しているからだと言います。

現在、世界人口の、60%がアジアに集中にしており、農業推進、インフラ整備、産業育成、消費市場拡大、物流・サービス産業という順番に成長してきました。

アフリカにおいては、人口が一億人こえる国は、ナイジェリア一国にとどまっていますが、2025年には、コンゴ民主、エチオピア、タンザニア、ウガンダが一億人を突破すると言われています。

ただ、近年については、①資源価格の下落 ②エボラ出血熱の流行 ③テロ、治安悪化に関連する事象が日本企業の進出を阻んできました。

そんな中、2015年には、中国アフリカ経済フォーラム(FOCAL)の第六回目がヨハネスブルクで開催され、工業化支援+農業分野での支援が表明されていまが、アフリカにおける、中国のプレゼンスは英国に次いで高く、時代ニーズに応じて、進出してきた歴史があります。

・49~70年代 イデオロギーによる支援

・1990年代 資源権益確保・強化

・2000年代 投資先と市場としてのアフリカ

日本の商社についても、アフリカ進出の歴史は長いです。

・1890年代 アフリカからの綿花輸入

・1960年代 鉄道車両輸出

・1980年代 プラント輸出

・2000年代 資源関連権益確保

日本企業のアフリカ市場での挑戦

【味の素】

ガーナの伝統的な離乳食(koko)に栄養を添加するサプリメントの提供

【ヤマハ発動機】

アフリカでのヤマハの代名詞である「船外機」を提供

セネガルでは浄水装置「クリーンウォーターシステム」を提供し、1日8000リットル2000人もの人の水を賄う(まだ政府の援助に頼っているのが課題)

【関西ペイント】

アフリカ地域でのM&Aを活発に展開。

抗ウイルス塗料や医療施設等で活用されている抗ウイルスしっくいを展開

【日本タバコ】

マラウイ、ザンビア、タンザニアで調達基盤

エチオピア、南北スーダン、エジプトでタバコ関連会社を買収・出資

【豊田通商】

2012年、CFAOを約2345億円で商社を買収

カルフールで小売・流通事業に出資

日本企業のアフリカ市場における今後の展開

目下、日本企業は、アジアが地理的に近くにあるため、大企業を中心にアフリカでの爆発的な進出はそこまで期待できない。

アフリカ市場進出へのポイントは4つと考えています。

①アフリカ市場の内需の注力

②アフリカの生活向上に役立つ事業

③欧州の旧宗主国とのパートナーシップ

④日本企業の長所で勝負(信頼、品質、技術力)

イベントURL

http://www.grips.ac.jp/jp/events/20161130-4348/

今回は、「アフリカ市場に挑む日本企業」のセミナー内容を紹介しました。

引き続き、社会的インパクトを意図した取り組みやイベント等について紹介していきます。


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