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CSV経営・戦略の立案と、社会的インパクトの測定方法

最終更新: 2019年7月3日


CSRからCSVへの注目の歴史的流暢

今回は、「CSV経営による市場創造」という書籍の内容を抜粋して紹介します。

CSVやCSRなどに関わる方は是非、原文にあたってみてはいかがでしょうか?

遡ること2003年はCSR元年と言われています。多くの企業がCSR専門部署を立ち上げた時期がこの年に集中したことなどからそう呼ばれています。

国際的に見ると、CSRからCSVへの変化の必要性が最初に提言されたのが2006年のネスレの

「the Nestle concept of corporate social responsibility ~ as implemented in Latin America」です。

このレポートは、BOPビジネスやCSVの教科書的な存在となりました。

そして、同2006年の12月号のハーバードビジネススレビューに、マイケルポーターは「Strategy and Society」を発表しました。

2007年には、ポーターらのコンサルティングの元、ネスレは「CSRレポート」を「CSVレポート」として構成を全面変更し、以降継続して「Nestle Creating Shared Value Report」に情報開示の内容が変更されました。

そうした知見の元、2016年6月号のハーバードビジネスレビューで「Creating Shared Value」をポーターが発表し、企業における、CSRからCSVへの流れがより強いものとなりました。

CSRからCSVへの注目の背景

ポーターやネスレの取り組み以外にもそもそも、

①既存事業のバリューチェンの再定義・見直し

②商品開発アンドニューサービスなどの新規事業の発掘と既存事業との融合

③富める国、貧しい国ごとの地域クラスターや国際機関等のパートナーとの協業

などが新しい潮流として企業経営に重視されており、CSVを後押ししています。

本書の中でCSV経営と戦略の立て方は以下のステップで実施すべきと唱えられています。

①CSVビジョンの設定

②CSVビジョンの達成に向けた前者方針の設定

③事業ビジョン、事業戦略の設定

④本社ビジョン、本社戦略の設定

社会的インパクトの測定

CSRやCSVに関係なく、いかに、社会的インパクトを測定するかという問いは、企業経営やESG投資、インパクト投資などの背景からも注目されています。

書籍の中で「社会価値の測定の手法」として以下の方法が提示されています。

「社会価値」=「1単位提供あたりの社会的インパクト」×「広がり」

例)グラミン銀行の場合

「1単位提供あたりの社会的インパクト」:借り手が事業を行なったことによる平均貯金額

「広がり」:借り手口数

例)TOM’S Shoes

「1単位提供あたりの社会的インパクト」:視聴障害者が働けることによる平均所得金額

「広がり」:提供済みの治療数

例)伊藤園 

「1単位提供あたりの社会的インパクト」:後継者が発掘できた農家の平均所得

「広がり」:支援した農家の数

社会価値の測定の手法として、「1単位提供あたりの社会的インパクト」と「広がり」の積で分析するという手法が紹介されています。インパクト評価についても様々なツールや観点があります。「海外のインパクト評価ツールの最新事例~アメリカ編~

ただ、ポイントとなるのは、その「正確性」と「分析のコスト」はトレードオフの関係にあるということです。インパクト評価を目的にしたインパクト評価では意味がない訳です。どういった目的でインパクト評価するのか、その目的にあった評価の手法はなんなのか?という議論が必要かと思料します。

引き続き、関連トピックの紹介をしていきます。


#CSR #CSV #ESG #SDGs #インパクト評価 #ソーシャルインパクト

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