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  • 執筆者の写真Social Impact Act

アート×社会貢献×ソーシャルファイナンスの可能性

更新日:2019年7月3日


アウトサイダーアートの歴史 ※1

特に芸術の伝統的な訓練など美術教育を受けていない作者に作られた作品をアウトサイダーアートと呼びます。

1940年代半ばにフランス人画家・ジャン・デュビュッフェがつくったフランス語「アール・ブリュット(Art Brut)」を、イギリス人著述家・ロジャー・カーディナルが「アウトサイダー・アート(outsider art)」と英語訳にしたものです。

ジャン・デュビュッフェ自身が、スイスの病院の患者や受刑者の作品に感銘を受け、アール・ブリュットと名付けられたものですが、近年、元受刑者や、何らかの障害を持たれた方が創作したアート作品がにわかに注目を浴びており、「美術手帳 2月号」にもアウトサイダーアートが特集されています。

以下「美術手帳 2017年2月号」をベースにSocial Impact Actが作成

 

【〜1920年代】ヨーロッパにおいて精神科医、美術家が精神病患者の創作に関心を集める

・1900年 ロンドンのベスレム王立病院で精神病患者の作品を集めた初の展覧会を開催

【〜1930年代】アメリカに広がる非主流の芸術の広がり

・1928年 日本においても久保寺保久が知的障害児童施設「八幡学園」を開園

【〜1950年代】スイス(病院等)で始まるデュビュッフェの活動

・ジャン・デュビュッフェが「アール・ブリュット(Art Brut)」と命名

【〜1970年代】アール・ブリュットの作品の思想が欧米各国に普及

・1969年 「日本芸術療法学会」の発足、「心身障害者対策基本法」施行

【1990年代】NYとパリで作品の収集と研究が進む

・1993年 NY「アウトサイダーアートフェア」開催

・1997年 アメリカンフォークアートミュージアムに独学アーティストを扱う「コンテンポラリーセンターが設立」

【2000年代】日本のアール・ブリュットも世界で活躍

 

アート×社会貢献×ソーシャルファイナンス

アートそのものの価値や、元受刑者や何らかの障害を持たれた方が手に職をつける活動というものの社会的意義について語る必要は不要かと思います。

欧米においては、1999年ごろからCreative Capitalなどのアートに特化した、今でいうインパクト投資やソーシャルファイナンスの取り組みを行っています。

アート活動などをいかに継続した活動にすることができるのかという観点で、広い意味でソーシャルファイナンスの取り組みは注目されます。

実は、美術品を投資対象とするアートファンド(広く、コンテンツ現物ファンドの一種)はかなり昔からあります。

アートファンドは第二次世界大戦後、イギリスの美術品の多くがアメリカの新興富裕層に流出していました。そんな中、ホルバインの傑作と言われる、「ミラノ公妃クリテスティーナ」も売られるそうになったときに、ロンドンの「ナショナル・アート・コレクション・ファンド」が立ち上がり、流出を止めたことなどでも有名です

昨今では、海外では受刑者を対象にした、ソーシャルインパクトボンドの発行や、投資においても単に経済的利益だけではなく、社会的意義をインセンティブに投資を行う投資家も増えてきています。

アート×社会的インパクト投資の動向についても改めて紹介していきます。

番外編〜A/A gallery〜

実は東京にもアール・ブリュットを楽しめるギャラリーがあるのをご存知でしょうか?

A/A galleryという場所です。障害のある方に特化した作品を展示しています。

御徒町や秋葉原にお越しの際は、是非のぞいてみてはいかがでしょうか?

※オープン情報などは、A/A galleryのホームページをチェックしてください

参考文献 ※1


アート

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