スポーツを通じた国際開発とは
途上国におけるスポーツを通じた国際貢献は、SDP(Sport For Development and Peace)と呼ばれ、国連開発計画(UNDP)をはじめとする国際機関が推進してきました。
Social Impact Actでもスポーツ×国際協力については、何度か紹介してきました。
今回は、SDP(Sport For Development and Peace)を推進するプレイヤーについて紹介します。
今回紹介するプレイヤー以外にも、国連やFAO、UNDPなどの国際機関や、サッカーのFIFA、プロテニス連盟(The Association of Tennis Professionals)、国際バスケット連盟(FIBA)、国際陸上連盟(IAAF)などのスポーツ関連団体や、各種NPO、NGO、SDPIWGなど数多くのプレイヤーがSDP(Sport For Development and Peace)を推進しています。
その中でも、「マジック・バス」「マザレ青少年スポーツ連盟」について紹介します。
マジック・バス(Magic bus)
マジック・バスは、子供がより良い暮らしを構築することを目的にインドで活動する組織です。
幅広い領域で活動していますが、インドにおけるスポーツを通じた取り組み(SDP)を実施しており、年間3500名近い子どもがマジック・バスの活動に参加しています。
マジック・バスは独自の学習カリキュラムを儲けており、マジック・バスプログラムの活動成果としては、プログラム参加者の退学率の相対的な低さや、進学率の高さ、環境衛生領域の知識の向上などがあげられています。
マジック・バスのような活動はどこが支えているのでしょうか?
民間の多国籍企業や、オーストラリア政府やインド政府、UK Sportsなどの政府機関、UNICEF、USAIDなどの国際機関などの幅広いパートナーシップを形成して運営資金を得ているようです。
これは、関連領域に共通する点とも言え、インパクトを創出している機関の多くは、身内の活動や個人からの応援だけではなく、多国籍企業(民間企業)や国際機関、政府などに活動の意義を説明し、パートナーシップを結んでいます。
次にマザレ青少年スポーツ連盟について紹介します。
マザレ青少年スポーツ連盟(Mathare Youth Sports Associaton)とは
アフリカ地域におけるSDPの活動は活発です。
・「SCORE」:南アやザンビア、ナミビアで活動する
・「Moving the Goal Posts Kilife」:ジェンダー格差の是正に取り組む女性サッカーチームを形成する
等
また、MYSAという名称で親しまれている「マザレ青少年スポーツ連盟(Mathare Youth Sports Associaton)」は世界的にも有名です。
MYSAは1987年にケニアの首都ナイロビ付近のスラム街で人気のあったサッカーに目をつけてカナダ人のボブ・ムンロ(Bob Munro)が組織化したのがはじまりと言われています。
「スポーツの機会の提供」をモットーに、3万名のメンバーシップを目標に活動をしています。
「Right to Play(スポーツをする権利)」を推進しており、SDPの活動にも大きな影響を及ぼしています。
引き続き、スポーツ×国際貢献のトピックについてもウオッチしていきます。
参考図書