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執筆者の写真Social Impact Act

すべての“悪”を消そうとすれば、多くの“善”も消えてしまう?「六方良し」?


SIAの今井です。

別途経営している、ブティックファームのLifeDrumLab Inc.の一つの事業領域が、いろいろな表現はありますが、「社会課題」や「ソーシャルインパクト」の、企業経営の文脈での活用です。

CSVやSDGsというキーワードで呼ばれることもあります。

会社自体ももう4期目になりますが、奥深く、関連領域も広いテーマです。

「事業で成功する事」「社会にいい事」?

実際、企業の経営戦略などを立てる際に、企業のあるべき姿を一緒に考えたりします。

そうした際に、いろいろな企業がビジョンやミッション、パーパスを持っています。

そしてその表現もそれぞれですが、大半の企業が目標にしていることは、要約すると「儲けられて(利益が出て)」「社会にもいい事をする」会社にしたい!ということがほとんどです。

それではどうするべきかと?

一つ目は、「理想は理想」、「現実は現実」ということで、企業が掲げているビジョンやミッションの内容と、現実の業務が全く結び付かない形で運営するという方法です。

それで上手くいけばいいのですが、多様な従業員がそれで上手く機能する方が難しい場合も多いでしょう。

そうすると、やはり、会社の目標と現実の業務のベクトルを合わせる必要が出てきます。

ただし、先ほど出した、「儲けられて(利益が出て)」「社会にもいい事をする」会社。

これは、方程式で考えてみれば、連立方程式な訳です。

「三方良し」ではなく、「六方良し」?

あまり批判するつもりはありませんが、よく大学の教授などが、最近は「三方良し」ではなく、「六方良し」だということをいう人がいます。

理論的にそういう企業があるということと、すべての企業がそこを目指すべきかは別の問題です。

解くべき変数が多くなればなるほど、解の範囲が限定されてしまうからです。

また、そういう企業だけになった際に、本当に社会にいいのか?ということも難しい問題です。

例えば、一つの領域に特化した企業が生まれ、例えその企業が多少なりの社会課題を生んだとしても、その社会課題の解決に特化した企業が生まれた方が、全体としては効率的なのではないという意味もあるからです。

中世の哲学者トマス・アクィナスは、「すべての“悪”を消そうとすれば、多くの“善”も消えてしまう」という有名な言葉を残しています。

サステナブルと呼ばれる領域の中には、ことさら自分の中での”悪”を見つけて、、と見受けられる活動もあるように思えます、そうした活動が”善”の種を消しえていないかどうかは、大切な観点かもしれません。


ライフドラムラボ ソーシャルインパクト

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