INSIGHTS· SOCIAL IMPACT

ケニアの小規模農家向けのローンサービスと金融・住居アクセス拡大

発展途上国(ケニア)の小規模農家向けのローンサービスを展開するJUHUDI KILIMO。小規模農家が生産性を高めるために農業資産に特化したマイクロファイナンスローン商品を提供し、ファイナンシャルインクルージョンの向上を目指す。

ケニアの小規模農家向けのローンサービスと金融 住
FIG. 01 / ケニアの小規模農家向けのローンサービスと金融 住PHOTOGRAPHY / ARCHIVE

JUHUDI KILIMO

ケニアの農業というと、大規模な土地を利用した、大規模農業を想像する人が多いかもしれません。

実際は、都市化等の影響もあり、ケニア農民による土地保有は縮小し続けており、平均農場面積は2.5ヘクタール未満となっていると言われています。

小規模農家が豊かになる方法としては、機械化・最新種子・灌漑用具の利用等、生産的な農業資産へのアクセスが重要となります。

しかし、ケニアの農村部の36%は「正式」な金融サービスにアクセスできず、これらの資産の取得が非常に限定されています。

JUHUDI KILIMOは、ケニアの小規模農家が生産性を高めるために農業資産に特化したマイクロファイナンスローン商品を提供しています。

ケニアの小規模農家ではJUHUDI KILIMOの融資を利用して、灌漑用具や、乳牛の改良品種などを購入しています。

例えば、乳牛の改良品種に伴う、乳製品の生産性の向上(平均的な牛に比べ4倍の牛乳を生産可能)では、家計の生産性を年間約600ドル上げる可能性を秘めているとJUHUDI KILIMOは予測しています。

JUHUDI KILIMOは、世界の社会的インパクト投資機関から投資を受けており、今後10万人以上に顧客基盤を拡大し、約50万人の農村地域のケニア人の生活向上を目指しており、今後の活動が注目されています。

JAMII BORA

ナイロビでは、数百万人もの住民がスラムや非公式の集落に住んでいると言われています。

正式な住所に住んでいるわけでもないにも関わらず、住民の多くは、所得に対して、高い家賃の支払いが発生しています。

1999年にスタートしたJamii Bora Trustは、ケニア最大規模のマイクロファイナンス機関で、顧客は17万人を超えています。

Jamii Boraの使命は、メンバーの貧困からの脱出を支援することです。 Jamii Bora Trustはケニア全土のスラムで働いており、手頃な価格での住宅や教育サービスへのアクセスを可能とし、経済的な自立を支援するためのサポートネットワークを提供しています。

Jamii Bora Trustは、ナイロビから60km南にある先進的都市計画プロジェクトであKaputei Townを立ち上げました。

Kaputei Townは環境にやさしく、居住地区、商業、文化、社会センター、排水リサイクル施設なども含んでいます。またマイクロローンを利用して家を購入することができます。

Kaputei Townでは、スラムから来た約2000家族(約1万人)のための新しい家を提供しています。

Jamii Boraは、Social Impact Actでも紹介させて頂いた、社会的インパクト投資機関のAcumen Fundからも投資を受けています。

Jamii Boraの貧困層(BOP層)向けのマイクロファイナンス製品や、環境に配慮した住宅は、グローバルなケーススタディーとしても注目されています。

Jamii Boraの取り組みや世界の社会的インパクト投資機関がどういった企業に投資しているのか関心を持たれた方は、ホームページを覗いてみてはいかがでしょうか?

http://jamiiborabank.co.ke/

M-KOPA Solar:ケニア

国連ミレニアム開発目標では、貧困を根絶するために不可欠な、電力への手頃なアクセスを目標の一つとしています。後継の持続可能な開発目標(SDGs)においても、BOP層の所得向上やそのための電力アクセスの拡大は一つの重要なファクターの一つです。

ケニアでは電力網にアクセスできる家庭が全てではなく、貧しい人々は高価な化石燃料とろうそくを利用して自宅を明るくする必要があります。

世界保健機関(WHO)によると、低所得世帯は燃料代で年間150ドルを費やしており、平均で家計収入の20%を占めてるとも言われています。

M-KOPAの顧客は、数ヵ月にわたりラジオ/電話充電等のソーラーホームシステムを、既存のモバイルマネーネットワーク上でSMSを介して分割払いで支払い可能としています。

M-KOPAは、農村部にとって太陽光発電を手頃なものにするために、モバイル・マネー・プロバイダーであるM-Pesaの創業者によって始まりました。

灯油ランプをM-KOPAで推奨された製品に置き換えることにより、消費者は融資を受けらるほか、分割払いが可能になり、また、家庭では、灯油による不慮の火災や、屋内の大気汚染の減少による、健康上のメリットを享受することができます。

また、ソーラーホームシステムは、子供たちがM-KOPAからの照明が利用できるようになるため夕方以降にも勉強することができるようになります。

M-KOPAは、アフリカの社会的企業として、またフィンテック企業としても、世界から注目されています。

引き続き世界の社会的インパクトに関連した活動を行う企業とその取組を紹介していきます。

参考URL

・「JUHUDI KILIMOhttp://juhudikilimo.com/

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KI Strategy 編集部所属。ESG・サステナビリティを軸に、開示と意思決定を貫くロジックを編む。

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