SeeD x Digital Grid共催BOPハッカソンが開催。アフリカ、タンザニア向け冷蔵庫は、様々なテクノロジーやビジネスモデルの組み合わせがあります。途上国に必要な冷凍ソリューションや、途上国(BOPビジネス)の留意点について紹介。
SeeD x Digital Grid(ハッカソン編)
3月18日(土)~3月19日(日)にて東京工業大学にて、SeeD x Digital Grid共催BOPハッカソンが開催されました。
テーマは「タンザニアの800ヵ所の電気量り売りキオスクで展開できるモノ・サービス」
アイディアソンの模様はこちら
アイディアは大きく、以下の三つです。
【ソフト系】
・雇用に関するサービス(仕事マッチング)
【ハード系】
・教育系の筐体型ゲーム
・冷蔵庫系(移動式、飲料物冷却、バイク等設置型)
最優秀賞は、「雇用に関するサービス(仕事マッチング)」、優秀賞は「冷蔵庫(移動式)」となりました。
途上国向け冷蔵庫(移動式)
編集長の所属は、「冷蔵庫(移動式)」のアイディアでした。
プロトタイプは紆余曲折を経て下記となりました。
(デザインはチームのデザイナーの方が作成してくれたものです)
【主な特徴】
持ち運び可能、転がすことで自家発電可能、冷蔵保存可能


途上国に必要な冷凍ソリューションとは
プロトタイプは、二日間のハッカソンの中で、纏まったものですが、途上国に必要な冷蔵サービスについては、いろいろな観点で議論することができました。
Social Impact Actでも、途上国の課題と、解決策の整理を行っています。
途上国の課題の中に、「食料ロス」や「ものの保存」というものがあります。その解決策も、「乾燥」や、「密閉」「冷凍」など様々なソリューションが考えられます。
(海外の事例では蒸発冷却を用いている例が多いようです)
冷凍サービスと一口に言っても、電力を使うものや、無電化でも利用できるもの、据え置き型や、持ち運び型や、導入する場所等々、様々な観点があります。
【テクノロジー例】
プレートを複数枚使用することで、最長190時間の一定温度・湿度保持が可能です。扉の開閉、荷物の出し入れの影響もほとんど受けず、温度・湿度を一定に保ちます。
高機能保冷剤(アイスバッテリー)を冷蔵庫で10~12時間冷却し、運搬する商品と一緒に専用ボックスに入れるだけで、-25°C~+25°Cの一定温度搬送が可能です。プレートは繰り返し使えるため大幅なコスト削減につながります。
大量のCO2を排出する冷蔵車両やドライアイスを使わずに温度の異なる商品を普通車で運搬できるため、約20%〜25%~25のCO2排出量を削減でき、地球環境を守ることができます。
http://www.icebattery.jp/jp/advantages.html より引用
・蒸発冷却(Evaptainersなど)
途上国(BOPビジネス)の留意点
テクノロジーとは別に、BOPビジネスで感じる難しさについてです。
・冷蔵庫が普及していない人の人数や、そこでの食物ロスや金銭的ロスを推計することはできても、冷却の価値にどれ位のコストを支払う人がどれ位いるかという、「実際のマーケットの推計の難しさ」
・また、BOP層の顧客に到達するコストと困難さの評価の難しさ。「ラストマイルへの到達コスト」
など
例えば、途上国向けの冷蔵庫としては、ハーバードビジネスレビューなどにも取り上げられた、「チョットクール」の事例がもっとも有名かと思います。
ただ、チョットクールの場合も、当初は注目されたものの、所有者は貧しい世帯などのイメージが定着し、今では、パーティー用途など、保有がステータスとなるプロダクトに方向転換するなど、安くすればいいというものでもありせん。
途上国では、コカコーラさん等が、コーラを販売することを前提に、冷蔵庫の提供などを実施しています。
途上国において、冷蔵庫やサービスを提供する際、いかに他のステークホルダーを巻き込み、ビジネスとして成立させるかという観点で、コカコーラさんは良いケーススタディーになるのではないかと思います。
途上国の課題やその解決方法(テクノロジー)については引き続き紹介していきます。
また、タンザニアに関連する企業を紹介します。
DEVERGY
タンザニアでは、3,900万人の農村住民のうち7%にしか電力が供給されていないといわれており、東アフリカでも最も低い電化率の1つとなっています。
貧しいコミュニティに利用可能なエネルギー資源のほとんどは、貧困ペナルティーのため高価となっています。
国が提供する電力サービスにアクセスがない場合、タンザニア人は、伝統的な燃料によった代替手段を利用するしかありません。
ソーラーランタンは中国製の商品なども多数販売されており、非常に手頃な価格で購入することが可能ではありますが、生活のための明かりとしては非常に限定的な用途でしか利用できません。
かといって、ソーラーホームシステムは、多くの場合、貧困層の場合、財政的な理由から導入することは非常に困難な状況があります。
Devergyはオフグリッドの農村部の家庭に手頃で信頼性の高い、クリーンエネルギーサービスを提供しています。
他のエネルギーサービスとは異なり、Devergyのビジネスモデルではスマートメーターが採用されています。
モバイルバンキングを使用した「ペイアズ・アンド・ゴー」モデルを活用して、電気使用量に応じて、電気料金などが支払われる仕組みを構築しました。
Devergyを導入した世帯では、個々のエネルギー需要に基づいて電力を購入することができます。
Devergyの仕組みは、BtoC向けに提供することで、個人世帯が電気費用を節約することができますが、それだけではなく、BtoB向けに提供することで、電気料金だけでなく、中小企業が安定的に長時間営業することも可能にします。
Devergyのスマートメータは、使用状況を監視するだけでなく、エネルギーの盗難リスクを減らすことや、顧客がエネルギー負荷を隣人と分かち合うことを可能になりました。
Devergyは、世界の社会的インパクト投資機関から投資を受けています。また国連をはじめとした、国際機関も発展途上国の電化は最優先課題として認識しており、今後の活動に世界から注目が集まっています。
今回は、発展途上国の電化というソーシャルインパクトに挑戦するタンザニアの社会的企業のDevergyを紹介しました。
興味を持たれた方は、Devergyのホームページを覗いてみてはいかがでしょうか?
引き続き世界の社会的インパクトに関連した活動を行う企業とその取組を紹介していきます。
参考URL
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