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【第九話】SROIの具体的な測定方法とロジックモデルとは?

インパクト評価の手法として、SROIを紹介する。SROIを理解するために、ロジックモデルの解説を行う。ロジックモデルにおけるアウトカムを代替変数を用いて貨幣換算することでSROIを算出することが可能となります。

第九話 SROIの具体的な測定方法とロジックモデ
FIG. 01 / 第九話 SROIの具体的な測定方法とロジックモデPHOTOGRAPHY / ARCHIVE

SIAの今井です。

インパクト評価第九弾です。 既にここまで読まれた方は、インパクト評価の前提事項は相当、把握されてきているかと思います。

今までRCTや、今日のテーマであるSROI。 その他にも様々な測定手法がありますが、結論から言えば、メリット・デメリットがあり絶対にこの手法で測定しましょう!と言えるものはありません。

今後はそうした手法もあるんだという形で、楽しんでもらえればと思います。

若干繰り返しになってしまいましたが、今回はSROIの具体的な測定方法についてです。

今までのを連載を見ていない人は、是非、下記チェックしておいてください。

【第一話】企業の社会的インパクトを如何に測定し公開していくべきか?
【第二話】社会的インパクト評価と実施するための重要概念
【第三話】社会的インパクト測定における対象範囲と波及効果の論点は?
【第四話】社会的インパクトマネジメントとリーンな評価【第五話】企業の取り組みの社会性の測定方法~With Without~【第六話】社会的インパクト測定における主要な考慮事項【第七話】インパクト評価に登場するRCTの意義と注意点 ・【第八話】社会的インパクト評価におけるSROIとは?

前回の記事で、SROIは、下記のように紹介させてもらいました。

※対象とするアウトカムに対して、下記の方程式で求めることが出来ます

「総便益/総費用」 = SROI

アウトカム??と思われた方もいるかもしれませんので、少しだけ補足です。

まず、あらゆる企業活動というのは、下記のステップを踏むと考えられます。

インプット⇒アクティビティー⇒アウトプット⇒アウトカム⇒インパクト

これだけでは分かりにくいと思いますので、具体的に蚊帳の普及で考えてみましょう。

蚊帳というのは、マラリアなどが蔓延している地域に対してとても有効で、ソーシャル性の高いプロダクトです。

これらを普及させるには、当然、蚊帳を作るための設備や、人員などの(インプット)が必要になります。

その上で、ただ設備があればいいだけでなく、蚊帳の製造や販売などの具体的な(アクティビティー)が求められます。

具体的な活動の結果、蚊帳が●●セット製造できて、▲▲セット販売できた!などのアウトプットが生まれる訳です。

今回の蚊帳の場合は、それでどれだけ利益が出たか?という観点というよりは、社会的インパクトを測定する目的でしたよね。

なので、結果、どれほどマラリア減少に貢献できたか?というのがアウトカムのイメージです。

例えば、蚊帳を普及させた地域が、他の地域に比べ、□□%マラリアへの感染が減少した!という結果が得られれば、それが、蚊帳普及プロジェクトのアウトカムになります。

でです。もう一度、SROIの計算式を見てみましょう。

「総便益/総費用」 = SROI

あれ?と思われた方も多いかもしれません。 アウトカムを活用するというところまでは分かったかもしれませんが、□□%マラリアへの感染が減少した!という結果だけではSROIは求まりませんよね?

□□%マラリアへの感染が減少した!というものの便益がいくらか?というのが明らかになっていないからです。

ちなみに分母の総費用は、蚊帳でいうところの、インプットやアクティビティーなどでかかった実際の、費用なので、そちらの算出はそこまで難しくないかもしれませんが、総便益が難しいですよね?

SROIの場合、□□%マラリアへの感染が減少した!などを、貨幣に換算するといくらか?ということを代替変数を用いて算出する手法になります。

少し長くなってきましたので、代替変数を用いた計算方法については次回に解説していきたいと思います。

今回のテーマを纏めると、下記となります。 ・あらゆる企業活動というのは、下記のステップを踏むと考えられる

インプット⇒アクティビティー⇒アウトプット⇒アウトカム⇒インパクト

・SROIは、「総便益/総費用」だが、総便益はアウトカムをベースに求められる ・アウトカムを総便益として考えるために、プロジェクトの社会性を代替変数を用いて、貨幣換算する必要がある

編集部
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KI STRATEGY / 編集部

KI Strategy 編集部所属。ESG・サステナビリティを軸に、開示と意思決定を貫くロジックを編む。

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